犯罪被害に巻き込まれる未成年者が利用する出会い系サイトは、有名サイトなどではなく、存在が分かりづらい小規模な携帯サイトなどです。こうしたサイト管理者が利用者の年齢確認を厳格に行うようにしなければいけません。

先日、出会い系を利用した15歳の少女が出会った男性に売春を強要される被害が発生したという事件についての記事を投稿しました。内容をおさらいすると、利用者が18歳以上がどうかの確認を厳格に実施していないことが事の発端となったということでした。このことについて、『サイト運営者への提言』として改めて記事にしたいと思います。

出会い系サイトにおける年齢確認とは?

まずは、出会い系サイトにおける年齢確認について基本的なことをおさらいしておきましょう。

『出会い系サイト規制法』の施行

出会い系サイトは、これまで18歳未満の未成年者との援助交際の場として悪用されてくることが多かったネットサービスです。出会い系を利用した援助交際は社会問題となるに至り、警察当局から規制を受けることになります。そうして制定・施行されたのが『出会い系サイト規制法』です。

平成15年9月に施行されたこの法律では、18歳未満の児童を誘因する行為を禁止することが規定されていましたが、サイトの登録者の年齢確認については自己申告の形態をとっていたため援助交際そのものが減ることにはなかなか繋がりませんでした。

出会い系サイト規制法の改正

そうした実態を受けて平成20年12月1日には『出会い系サイト規制法』が改正され施行されることになったのです。

改正されたことによって出会い系サイトの運営事業者には、登録者が18歳未満の児童でないことを公的な書類の提出をもって確認することが義務付けられることになりました。

出会い系サイトにおける『年齢確認』とは、このことを意味します。

簡単に開設できてしまう出会い系サービス

出会い系サイトはネット上に開設されるサービスですが、そのシステムはさほど複雑なものではありません。登録者同士がメール交換できる仕組みを用意するのは、比較的簡単にできてしまうことなのです。もちろん、有名サイトのように多機能で利便性が高いサイトを構築しようとするとコストや時間が大きくなりますが、簡易的なものであれば少しwebの勉強をかじっただけでもできてしまうのです。

先に例に出した事件に悪用されるようなサイトは、このような個人レベルで開設された出会い系サイトであることが多いのです。

様々な意味で安全性が高い有名サイト

現在、出会い系サイト規制法により利用者の年齢を確認することがサイト運営者に義務付けられていますので、誰もが名前を知っている有名サイトなどではそのような脱法行為は決して行われていません。利用者数が多く、知名度も高いことからもし何らかの違反行為があればすぐに公になるからです。

このことから、出会い系サイトは有名サイトであればあるほど安全性が高い傾向があると言えます。

問題は利用者が少ないマイナーな出会い系にこそある

それに対し、知名度も低く、登録者も少ない小規模の出会い系サイトは、ネット上に溢れる無数のサイトの中で存在が明確になりづらい面があります。

出会い系の被害者がすべて名乗り出るわけではありません。具体的な数字は不明ですが、おそらく名乗り出る人の割合はごく少ないものだと推測されます。なぜなら、被害にあったことを名乗り出るということは、出会い系サイトを使っていたということを公にするという意味も含むからです。出会い系を使っていることを人に知られるのを好む人はいません。どちらかと言えば、秘匿していたいことです。

つまり、利用者が少ない出会い系サイトでは、たとえ被害が発生したとしても世間に知られることがないという悪い側面があるということなのです。

これを言い換えると、悪事が明るみに出にくいことから、小規模な一部の出会い系では年齢確認を厳格に行っていない可能性があるということです。特にアクセス制限によりPCから開くことができない携帯サイトなどは、その代表的な例と言えるでしょう。

携帯端末からしか閲覧できないサイトを、何も手がかりがないまま綿密に調査することはかなり難しい作業です。人づてにごく一部のネットワークの中で口コミで広がるような小規模な出会い系に関しては全体像を的確に把握し内容を正確に評価するのがとても困難なのです。

こうした現実があるということを正面からしっかりと受け止めて、規模を問わず、出会い系サイトの運営者は未成年者の排除に徹底的に取り組むべきなのです。